サファヴィー朝期のイランのイスラーム建築1このページの一番下へメイダーネ・エマーム(イマーム広場)
1598年着工、エスファハーン
写真1093 メイダーネ・エマーム全景かつては「メイダーネ・シャー(王の広場)」と呼ばれ、現在は通称「メイダーネ・ナグシェ・ジャハーン(全世界の図)」と呼ばれている。かつてのサファヴィー朝の中心であり、現在はイラン最大の観光スポットになっている。
中央に見えるのがエスファハーンの集会モスクでもあるマスジェデ・エマーム(イマームのモスク、旧名は「王のモスク」)、左はかつての王族専用のモスク、マスジェデ・シェイフ・ロトゥフォッラー、右にあるのがサファヴィー朝の王宮であったアーリー・ガープー宮殿。これらはいずれもサファヴィー朝建築の傑作と言える作品でもあるので、以下で簡単に紹介してみたい。
マスジェデ・シェイフ・ロトゥフォッラー
1601-28年、エスファハーン説明よりも写真を見る方が素晴らしさがわかるイラン・イスラーム建築の最高傑作!
写真861 ドームと建物側面(バットレス?)
写真852 ファサード
写真853 ファサードのムカルナス
写真1358 廊下
写真1346 礼拝室・移行部
写真1350 ドーム
写真1344 礼拝室・基部
写真1351 ミフラーブこのモスクは「方形広間上ドーム架構方式の終局的な完成を告げるもの」とも言われており、礼拝室の内部空間の素晴らしさが際立っている。
ミフラーブ周辺を取り巻く、モザイクタイルのインスクリプションは特に見事!これはすごい(写真1351)。
マスジェデ・エマーム
1611/12-30/38年、エスファハーン
写真1071 壮麗なファサード改めて他のモスクを見た後でこのモスクのファサードを見ると、プロポーションの絶妙さに感心する(写真1071)。大きすぎず、小さすぎず、適度に威厳がありながら、繊細さも感じさせる。これはすごい。
写真1259 正門から中庭へ。劇的な空間
写真1286 主礼拝室。全く不自然さを感じさせない移行部ファサードから入ってすぐのところなど、ヴォールトの効果をうまく使っている。アーチ越しに見る中庭とイーワーンには思わず感嘆の声が上がる(写真1259)。
写真1273 礼拝室
写真1302 主礼拝室のドーム
写真1296 回廊も全面タイル貼り
写真1301 奥の中庭
写真1307 東礼拝室イーワーン
写真1311 東礼拝室ドーム
アーリー・ガープー宮殿
エスファハーン
写真865 アーリー・ガープー宮殿一見すると二階建てに見えるが実は7階建ての高層建築。アッバース一世の時代から二世の時代にかけて建設されたサファヴィー朝の宮殿。テラスから眺める広場の景色は絶景。シャー(王)の気分になれる。壁には様々な花や人物画が描かれているが、損傷があるのが残念。そうした面に関しては、絵画ではチェヘル・ソトゥーン宮殿、建築の装飾と言う点ではガズヴィーンのチェヘル・ソトゥーン博物館の方がよいと思う。
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